ABAいしかわトピックス

2016年1月1日

北陸信越運輸局石川運輸支局 支局長 林 伸治 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
石川県自動車車体整備協同組合並びに会員の皆様には、ご健勝にて新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
皆様には、平素から国土交通行政に格別のご理解とご協力を頂いておりますことに厚く御礼申し上げます。平成28年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

さて、昨年を顧みますと、3月14日、長野~金沢間に延伸開業した北陸新幹線は、同地域の利用者が昨年の在来線特急利用者の3倍を超え、好調な利用が続いています。新幹線駅からは観光地への二次交通が整備され、沿線のみならず、沿線から少し離れた観光地でも入り込み客数が伸びています。取りわけ石川県は観光客等の来県者数も増加しており、新幹線が地域活性化の起爆剤になったことを改めて実感しております。
また、北陸信越地域でこれまで頻繁に発生しておりました自然災害は、昨年は幸いにも大きな災害等は発生しておらず安堵しているところですが、国民の安全・安心を担う者として防災・危機管理の重要性に気を引き締め直したところでございます。

一方、国内の経済面に目を向けますと、アベノミクス効果から、円安、株高により、大手輸出産業を中心に堅調に推移するなど景気回復の感が続いていたものの、日本経済を下支えしている多くの中小企業にとって企業収益の改善が進まず、景気回復の実感が得られない状況にあります。

自動車整備業界におかれましては、自動車の平均使用年数は、乗用車で12年を超え13年に達する勢いであり、今後さらに延びる傾向にあります。このように使用年数の増加傾向が続く状況においては、長期使用に合わせた点検整備の果たす役割は益々重要となってきます。
また、安全で環境と調和のとれた「くるま社会」を形成していくことが喫緊の課題とされており、電気自動車や先進安全自動車の普及・開発が急ピッチで進んでおり、これら新技術への対応が求められるなど、業界全体が大きな転換期を迎えているところでございます。

このような状況の中、皆様におかれましては自動車整備事業場の環境対策への取り組みとして、「環境に優しい自動車整備事業場等の表彰」制度を活用して、昨年は5事業場が北陸信越運輸局長表彰、13事業場が当運輸支局長表彰を受賞されるなど、企業としての社会的責任を果たして頂いていることに敬意を表すとともに感謝申し上げます。
今後とも、多様化・複雑化する社会情勢や利用者ニーズに対応するとともに安全確保や環境保全のため、貴会の組織を中心に、弛まぬご努力を続けていかれますようお願い申し上げます。

近年、少子化やクルマ離れ等により、整備専門学校の学生数が激減する等、将来の整備要員の人材不足が懸念されています。一昨年、昨年と継続し、自動車整備の仕事について、高校生の理解向上を図り、就職する若者を確保するため、貴会と連携して高等学校の校長等を直接訪問するなど、自動車整備の仕事の社会的重要性、将来性について説明を行い、進路指導の際に整備の仕事を選択肢として紹介していただけるよう取り組みを展開しました。この整備要員の不足は、自動車の安全・環境を支える整備事業の基盤を揺るがすおそれがあることから、今年も引き続き取り組みを展開してまいります。

以上、新しい年の展望と課題について述べさせて頂きましたが、本年も石川運輸支局といたしましては皆様と協力しながら不正改造車を排除する運動、自動車点検整備推進運動等、各種運動を通じてユーザーによる自動車の適切な保守管理を推進し、安全で快適な「くるま社会」の形成と自動車整備業界の健全な発展に向けて努力してまいります。
今後ともより一層のご支援ご協力賜りますようお願い申し上げます。

結びといたしますが、石川県自動車車体整備協同組合並びに会員各位の益々のご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。