ABAいしかわトピックス

2011年1月1日

石川県自動車車体整備協同組合 理事長 竹本 行雄 新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
平成23年の年頭にあたり一言ご挨拶申し上げます。昨年中は、当組合の事業活動につきまして組合員の皆様、賛助会員の皆様に格別のご支援ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、経済情勢ですが、リーマンショックを契機とした世界同時不況からようやく脱し、輸出を主とする企業を中心に、回復の兆しが出てきていることが大手企業の決算発表に表れてきています。しかし、内需を中心とする企業にあっては、依然として価格競争によるデフレ経営から脱却できず厳しい状況にあり、活路を求め民主党政権が誕生いたしましたが、鳩山政権でも管政権でも国民の求める基本的な政策は無策に等しく、国民に希望を与えるどころか、政治への信頼が次第に失われていく残念な現状です。
整備需要指標となる自動車の販売は、景気対策のため、自動車のエコカー減税、買い替え補助金制度を延長して新車の販売を促進した結果、ハイブリッド車を中心に対前年を上回る実績となりましたが、予算不足からの補助金制度の打ち切りに伴い減少傾向となったほか、6~8月の猛暑がどう影響するか心配されましたが、車体整備需要の落ち込みは無かったようです。しかし、長期的には車体整備需要が緩やかながら減少する傾向にあると予想されます。
このような需要傾向にあって、低燃費車からハイブリッド車・電気自動車へと世界の各自動車メーカーが次々に新型車を発表し、車体素材も防錆鋼板から超高張力鋼板、ボロン鋼板、アルミへと目まぐるしく変化し、車の故障もコンピュータを解析しなければどこに原因があるかも解からない構造になる等、個々の事業場だけではユーザー対応も整備も困難になってきています。
当業界では、「今こそ協同組合の力を発揮して」を耳にタコどころか、タコが風化するほど言い続けてまいりましたが、「集結し、協同組合などの組織で対処しなければ零細な事業所は生き残れない時代がこれから始まるのではないか」との感があります。
当組合では、優秀な講師を招いての、高度な車体整備技術の工法、新機構講習など、個々の企業では出来ない事業を積極的に行い、組合員が、元請け企業やユーザーからの要望に的確にお応えできるよう、取り組んでまいります。
また、コンプライアンス、環境に配慮した事業経営等、社会から求められている使命を果たし、より信頼される業界を目指して取り組んでまいりますほか、青年部会活動を積極的に支援し、優れた熟練技術を守りながらも、効率的で近代的視野に立つ経営者の育成を図ってまいります。
 役員一同、これらの課題に全力を挙げて取り組んでまいりますので、会員各位のなお一層の結束、ご協力を賜りますよう心からお願いいたしますとともに、皆々様のご繁栄とご多幸をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶といたします。