ABAいしかわトピックス

2015年1月1日

北陸信越運輸局石川運輸支局 支局長 高橋 昭司 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
石川県自動車車体整備協同組合並びに会員の皆様には、ご健勝にて新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
皆様には、平素から運輸行政に格別のご理解とご協力を頂いておりますことに厚く御礼申し上げます。平成27年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

さて、昨年を顧みますと、3月3日、北陸自動車道小矢部川サービスエリアにおいて、高速乗合バスが停車していたトラックに衝突し、2名が死亡、26名が重軽傷を負うという痛ましい事故が発生しました。国土交通省では、直ちに事故対策本部を設置し、事故原因の調査等を進めるとともに、石川運輸支局では、被害者やそのご家族の方々等からのご相談窓口を設置しました。事故原因については、未だに詳細な点は明らかとはなっていませんが、当該バスの運転手は、事故発生前に意識を失っていたことが確認されています。このことを受け、運転手の体調急変に伴う事故を防止するため、ハード面及びソフト面での様々な対策を講じているところです。
また、2月の関東甲信地方の雪害、7月の南木曽町における土石流災害、9月の御嶽山火山噴火災害、10月の台風18号、19号による被害など多くの災害が発生し尊い命が犠牲となり、改めて国民の安全・安心を担う者として責任の重大さを感じているところです。
一方、国内の経済面に目を向ければ、4月からの消費増税に伴う駆け込み需要の反動により、年度当初は個人消費の落ち込みが大きかったものの、年末にかけて、景気は緩やかに回復しているとのことですが、地方においてはその実感が乏しい状況にあります。
自動車整備業界におかれましては、このような状況に加え、保有車両数の頭打ちやユーザーの節約志向などにより、総売り上げが伸び悩む中、地球温暖化対策等のため、安全で環境と調和のとれた快適な車社会を形成していくことが喫緊の課題とされており、電気自動車や先進安全自動車の普及・開発が急ピッチで進み、これら新技術への対応が求められるなど、業界全体が大きな転換期を迎えているところでございます。

このような中、皆様におかれましては自動車整備事業場の環境対策への取り組みとして、「環境に優しい自動車整備事業場等の表彰」制度を活用して、昨年は20事業場が北陸信越運輸局長表彰、10事業場が当運輸支局長表彰を受賞されるなど、企業としての社会的責任を果たして頂いていることに敬意を表すとともに感謝申し上げます。
今後とも、多様化・複雑化する社会情勢や利用者ニーズに対応するとともに安全確保や環境保全のため、貴会の組織を中心にして、弛まぬご努力を続けていかれるようお願い申し上げます。

近年、少子化やクルマ離れ等により、整備専門学校の学生数が激減する等、将来の整備要員の人材不足が懸念されています。昨年は、自動車整備の仕事について、高校生の理解向上を図り、就職する若者を確保するため、貴会と連携して高等学校の校長等を直接訪問して、自動車整備の仕事の社会的重要性、将来性について説明を行い、進路指導の際に整備の仕事を選択肢として紹介していただけるよう取り組みました。整備要員の不足は、自動車の安全・環境を支える整備事業の基盤を揺るがすおそれがあることから、今後ともこの取り組みを続けて参ります。

本年も、石川運輸支局といたしまして「不正改造車を排除する運動」、「自動車点検整備推進運動」、「ディーゼルクリーン・キャンペーン」等の各種運動を通じてユーザーの保守管理意識の向上を図りながら、「安全で環境にやさしい車社会」の実現のため努力してまいります。
今後ともより一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。

結びといたしますが、石川県自動車車体整備協同組合並びに会員各位の益々のご繁栄とご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。